開催日
2018年6月8日(金)
意外に思われるかもしれませんが、実は知的障害者、発達障害者の雇用の現場において、仕事ができなくて困っているというケースはそれほど多くありません。それ以上に、感情のコントロールができずに問題行動を起こして職場秩序を乱すなど、服務規律に関する困りごとの方が多いものです。そして最悪の場合は離職の危機を迎えるのです。
障害のある方の8割以上が定年まで働きたいと希望しているものの、実際には多くの方が50台前半に引退の時期を迎えています。特に知的障害・発達障害者の場合はその傾向が著しく、50代前半の内に64%の方が離職されているのです。
これは本人の加齢問題もさることながら、ご家族の高齢化や死別などで家庭内での支援力が著しく低下し、話を聞いてくれる人が少なくなったり、規則正しい日常生活を送ることが難しくなることで不調をきたし、安定した就労生活が送れなくなってしまっていることがその要因のひとつと考えられます。
そもそも障害のある方の支援を家族に依存してしまっていること自体に無理があるのではないでしょうか。また日本の企業は日常生活にも半歩踏み込んだ幅の広い労務管理を行いますが、とはいえ従業員のプライバシーに踏み込みすぎるわけにもいかない現実があります。障害者が定年まで安定的に働き続けていくためには、企業やご家族にばかり任せっきりにするのではなく、地域社会全体で支えていけるしくみを築いていかなければと考えています。私たち市民は何ができるのかを一緒に考えましょう。
●上林康典さん(社会福祉法人大阪ボランティア協会常任運営委員長、特例子会社勤務[企業在籍型ジョブコーチ])
高校一年生の夏、当協会が主催するワークキャンプで障害者施設を訪問したのをきっかけに、高校卒業後当協会の運営委員となる。以来現在に至るまで市民活動の世界にどっぷり浸ってきた。
一方、大学卒業後は、大手在阪企業の特例子会社(重度障害者多数雇用事業所)に入社。20年以上に渡り、障害者雇用の現場から障害者の就労支援及び雇用継続の課題と向き合ってきた。日本人初の企業在籍型ジョブコーチ。
2018年6月8日(金)19時〜21時(受付18時45分から)
市民活動スクエア「CANVAS(キャンバス)谷町」会議室
大阪市中央区谷町2丁目2-20 2F
(京阪天満橋駅14番出口から徒歩8分、地下鉄天満橋駅3番出口、谷町四丁目駅1番出口から徒歩4分)
一般 1,000円
協会アソシエーター・会員・P登録団体 500円
※ワンドリンク付き
終了しました。
社会福祉法人大阪ボランティア協会【担当:椋木(むくのき)】
電話:06-6809-4901
FAX:06-6809-4902
Email:office@osakavol.org