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会報誌CANVAS NEWS

【CVNEWS】2022年2・3月号

会員誌「CANVAS NEWS」

2022年 2・3月号 誌面

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メールインタビュー全文

くつろぎステーションつばさ

江頭雅史さん

*新型コロナウイルスによる感染拡大や社会の「自粛」状況の中で、つばささんはほとんど活動を休むことなく、特に「居場所」を継続されてきました。団体のホームページでは、この活動報告が休むことなく淡々と積み重ねられているようにも見えますが、簡単なことではなかったと思います。

どのように皆さんがこの2年間の活動をつくってこられたのかを、可能な範囲でご紹介いただけると、ありがたいです。

[コロナ禍1年目~つばさ的・緊急事態宣言]
 緊急事態宣言1回目が出る2020年の春、年度がわりの「つばさ」に大きな異変が起こりました。
 会員や利用者、寄付等をしてくれる皆さんからの問い合わせに「こんなつらい時だからこそ、今までと同じように生きづらさを抱える人が迷える人にならないようにしたい」と言う理由を添えて「コロナ禍でも活動を出来るだけ同じように続ける」と答えたところ、「そんな危険なことをする団体とはかかわりたくない、会を休止して自粛するのが正しい判断だと思う」などの意見を突きつけられ、多くの人がつばさを去っていきました。
 それは、会費や寄付金収入が激減することを意味するわけで、ランニングコストさえも捻出できることができなくなりましたが、小さなボランティア団体なので、それを救う経済的な支援を受けることは出来ないだろう…と言うのが、近い距離にいる人からのアドバイスでした。

 そこで、つばさの繰越金の取り崩しと共にボランティア参加する人の「現金の持ち出し」で会を続けると言う「つばさ的・緊急事態宣言」が出ることになりました。 きっとこういう時には、そこで経済的な運営を考えなければいけないのですが、助けを求める人の相談は、コロナ禍で、つばさだけでもかなり増えていて、そのほとんどの人から相談料を取ることができない経済状況もありました。が、「目の前の大変な人、大変だと声をあげられない人」をスルーすることが、今のつばさスタッフ全員が見て見ぬふりを出来ないという共通認識をもつことが気が付けば自ずと揃っていたのでから、コロナが去って言ったら「笑い話にできるように一緒に頑張りましょう」と言うことで意見が一致しました。
 ボク自身も、専門職や研究職と呼ばれる人から「専門職がタダで相談乗るようなことをされたら困る」「資金もないのに支援をするな」などと言う声を多く浴びたり、無視されることが日を追うごとに増えて、精神的に疲弊して身体的にも負荷がかかり身体的な病気が悪化しました。

 しかし、コロナ禍で活動を続けていると、休止した就労支援や就労移行の場に通う利用者の方、社会人として在宅ワークが増え人とのかかわりが激減した方、リモート授業で孤独を強く感じる学生さんが体験参加を希望したり、一緒に活動を支えたいという声が徐々にでたこと、女性の参加者も急に増えてくることになりました。男性以上に女性の方の行き場が少ないと言うのは頭では理解できていても、つばさにその人が流れてくることも想定外でしたし、誰に相談したらよいのかも迷っていました。

 ヒントになったのは、縁あって教壇に立たせていただいている「ある公立高校の生徒たちが対面で過ごす学校生活をおくる日々の姿」です。進学を目指す高校ではなく、生きづらさを多少なりとも抱えている生徒が多い高校なので「つばさに来ている人と似ている部分もあるかも?」と素直に感じることができたし、つばさの運営相談を放課後に雑談する生徒たちに同じ目線で素直に投げかけ相談にもいっぱい乗っていただくことができました。

[コロナ禍2年目?お金がないのに人がまわる?]
 コロナ禍2年目は、つばさのWITHコロナで進める活動を教壇に立つ高校の授業の題材として取り扱うことにして、率直な意見とか減らない悩みを抱える若者たちの声を拾い上げていき、それをつばさにフィードバックして「30代までの人」と言う線引きはするけど、「高校生から30代までの人」と年齢層を広げ、生きづらさを抱える人は普通に学校生活や社会生活を送る人なら「誰でも起こりうること」をとらえるような活動を一緒に活動する人たちと一緒に汗をながすことにしました。

 そこで、多くのアドバイスをくれた公立高校の生徒たちに、つばさの活動日が学校の休みである土曜日なので、保護者の同意を得て、ボランティア参加してもらうことにしました。
 すると、長年つばさにかかわるスタッフの方が大きな刺激を受け、新しい人に来てもらえるような環境づくりをするようなムードへと変化していきました。コロナ禍でも活動を続けて行こうと参加しても、仕事やアルバイト先を失うことになり「気持ちはあるけど、お金が底をつきてしまう」という現実があるので、さらなる「手弁当的な活動」へ加速する形になるのですが、高校生や大学生にとっては「お金がないのに人がまわる…って組織が気になる?」という感じに見えたそうです。
 その中で、人に知ってもらおうと「SNSしてみようよ!」とか「Youtubeやって、ありのままのつばさを見せたらイイやん」と言う感じで2年間が過ぎていきました。
 もちろん、活動の中で、相談援助機関がおこなうようなかかわりや福祉や医療制度の情報提供や手続きの仕方、就労支援機関への紹介なども相談援助職と呼ばれるスタッフが対応していました


つばささんの視点、工夫されていること、配慮されていること(参加者、支援者それぞれに対してあるのではないかと思いますが)を教えてください。


 つばさでは「ウチの活動が一番だとは思っていないし、来た人にとって一番なところを紹介したい」と言うのが基本スタンスですが、かかわってくれた方で活動に興味を持ってくれた人をとことん巻き込んで、いろいろな活動展開をしていきたいのが本音だったりします。
 「ゆるくてもイイやん」、「ちょっぴり時事ネタからめて今の自分を表現できたらイイやん」、「普通の暮らしをしてたら出会うことがないような人と関われたと思えたらイイやん」、「既存のしばりでは出来ないことをつばさでしたらイイやん!」と言うのが活動に対して工夫していることで、ケース会議的な話や運営会議的なものでもガチガチにするのではなく、ある程度の線引きは共通認識としてスタッフ間では共有できているので、できるだけフラットな関係で取り組めるようにもしています。もちろん、そんな工夫をしていても、つばさを当事者団体としての居場所として求め・来られる方も今でも多くいますし、それは悩める若者が減らないと言う現実を示しています。
 つばさでは当事者団体的な活動を取り入れていますが「匿名での参加」は一切認めていませんので、問い合わせや初めて参加の人から厳しい意見をいただくこともあります。
 けれどこれは、コロナ禍においては新型コロナウイルス感染症拡大防止のために連絡先や本名での参加が出来る人のみが集まるということの必要性と合わせて、活動に支援者側のかかわりが出来る人が常に複数名いるということを示し続けることで、「参加者への配慮の1つの指標」と自信をもって伝えられるようになっています。
 また、研修的な面で言えば、スタッフには福祉の専門職だけではなく、システムエンジニアやファンドレイザーなどが同じ場にいますので、それぞれに、つばさが対象とするターゲット層を中心としたアウトリーチを自分なりにして、スタッフ間でシェアすることを常に求めていますし、自らも心がけています。


活動を継続することで困っていること、今後の課題などがあれば教えてください。

 恥ずかしながら、活動資金のスタッフ持ち出しを減らせるようにするような運営にすることが緊急的な目標です。
 また、活動を展開させるだけの「少し長い期間でかかわってくれる活動内容に興味をもってくださるボランティア」も求めています。
 今後の課題としては、生きづらさを抱える若者が、つばさと関わることになり、少し笑顔を取り戻したときに、その人たちが、生きづらさを抱える新しい若者へエールを送れるような「あたたかい互いに見守れるような活動」を発展させていくのが、今後の課題だと考えています。

ところ

■「NPO法人ところ」について
 NPO法人ところ(以下「当法人」といいます。)は、平野区を中心に、学校に行きづらいこどもたちの居場所づくりを行っています。具体的には、市営住宅を活用したコミュニティビジネス促進等プロポーザルの契約終了に伴って、当法人の機動力や、地域とのネットワークを活かして、公民館等をお借りして居場所づくり(フリースクールの運営)を行っています。

■フリースクールについて
 そもそもフリースクールでは、子供たちが通う学校の校長先生が、フリースクールで学んだ日を「出席(出席認定)」にしても良いよと判断して下されば、通っている学校でも「出席」として扱われます。
 このように、在籍している学校の出席認定される兼ね合いから、これまでは、学校が休校になるとフリースクールに出席しても、当然、学校では出席扱いにならないため、フリースクールを休む子供たちが多くいました。また、当法人のフリースクールに通う子供たちの中には、発達に特性がある子供も多く、コロナ禍になってからは、感染防止の観点から参加を見合わせていた子供たちも多数いました。
 そんな中、当法人では、交付を受けた助成金を使って、Zoomを導入し、オンラインでの活動も取り入れたところ、より多くの子供たちに参加していただけるようになりました。

■コロナ禍での活動について
 オンラインでの活動も取り入れたことにより、短時間でも参加してくれる子供たちが増え、全体として不参加の人数が減り、当法人としても喜ばしい限りです。
 もっとも、感染防止のため、人気企画である調理実習等を控えることになり、また、オンラインでは、レクリエーションなどを検討することが難しく、どうしてもパソコンの操作も必要になってしまいます。そのため、保護者の皆様が子供たちの傍についてくださることも多く、保護者様の負担が増加してしまわないか懸念もありましたが、幸いにも、複数の保護者の皆様から、オンラインでの活動につきご好評をいただくことができました。
 夏休みには、地域の公共施設と共催で、こどもの居場所づくりを行いました。こちらについては、今後もコンスタントに実施することを予定しております。

■運営スタッフからの声
 当法人は、感染対策にも十分に配慮したうえで、活動再開に向けて検討を重ねておりますが、特に、当法人の事業には、制度の枠がないため、明確なガイドライン等がなく、どのガイドラインが適切なのかについて検討を要しました。
 また、当初は、運営スタッフから、活動中に感染した際の補償、マスク不足の際のマスクの調達、PCR、抗原検査などの受検などについて不安の声もありましたが、運営スタッフの方々とも協力して、より安心で充実した活動が実施できるように、臨機応変に協議・対応をして参りました。

■おわりに
 当法人においては、今後とも、子供たちが、「笑顔」「元気」に活動するために、「安心」「安全」な居場所づくりを行って参ります。
 活動のアイディア等(趣味・特技等でも)ございましたら、是非、当法人宛にご連絡いただけますと幸いです。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。