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【CVNEWS】2022年4・5月号

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2022年4・5月号 誌面

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メールインタビュー全文

日本こども支援協会

しのぶさん

 

・コロナ禍以前、元々行っていた活動について教えてください。

日本こども支援協会(以下「当協会」といいます。)では、里親家庭が少ないので啓発・啓蒙を中心に活動しておりました。
2016年から、その年に全国で養護されている子どもと同じ数のチラシを製作し、全国の関係者と共に街頭配布する全国一斉里親制度啓発キャンペーンを実施しています。

 
・コロナ禍での活動内容について教えてください-里親コミュニティサイト・オンライン里親会-


 里親として子どもを養育している里親は全国に約4300世帯しかありません。超マイノリティーなので、近所に仲間がいて相談が出来る人は殆どいません。したがって、当協会では、里親がオンラインで交流できるように2019年5月より『里親コミュニティサイト』を作る計画を立てており、2020年4月1日には無事、全面オープンをする運びとなりました。
 当時は、ちょうどコロナが世界中で猛威を振るい始めた時期で、子ども達の学校は休校、大人もリモート勤務になり、コロナの不安と現実への対応とで誰もが大変な時期でした。
コロナ禍により、委託直後の里親達の悲鳴をSNSでたくさん見るようになりました。
 そこで、そういった社会の状況に対応するため、2020年の5月に初めて「オンライン里親サロン」を開催しました。比較的若い、経験の浅い里親が参加して、悩みを吐露するので、必然的に、知識もあり経験豊かな里親達が解決策をアドバイスすることが多くなり、その結果、オンライン里親会で悩みが解消され、悩んでいた若い里親が笑顔で感謝する場面が沢山ありました。
 そして、里親からの悩み相談は子育てだけではなく「制度上の悩み」や「自治体格差」も沢山あり、これは全体の把握と政策提言が必要と感じ8月には本格的に【オンライン里親会】として立ち上げ、全国の里親を無料で繋ぎ、トレーニングとサポートをする事となりました。
 これまでは啓発を中心にしてきましたが、いかに里親のサポートが必要で、それは誰でもできることでは無いということに気が付きました。


・オンライン里親会のメリットは何でしょうか?

 当初は里親コミュニティサイトを中心に活動しようとしていましたが、コロナ禍での社会情勢を踏まえ、当協会としてもオンライン里親会の開催に移行するようになりました。オンライン里親会の開催により、これまで以上に里親との関係が濃くなりました。具体的には、毎週オンラインサロンを開催し、毎月オンラインセミナー講演会を開催するようになりました。
 これにより、雇用や業務委託を拡大する必要や、システム変更の必要が生じたため、予定していた予算よりもだいぶ膨らんでしまいましたが、当協会として、オンライン里親会に力を入れていたこともあり、参加者は右肩上がりで伸びています。それだけニーズがある事が分かります。
 当協会としても、全国の参加者とオンラインサロンを通じて交流することができた結果、自治体格差を知ることが出来ました。
 オンライン里親会での活動を通じて、オンライン里親会は、そもそもコロナに関係なく社会にとって必要だったのだと気が付くことが出来ました。

 
・里親アドボカシーについて教えてください

 自治体格差により、里親は大きなリスクを負うことがあります。
 例えば、大阪市では高校卒業後に自立する際、「児童相談所所長」が保証人となりアパート等を借りていますが、大阪府では「里親」が保証人となり、賃貸借契約を締結していたのです。
 そこで当協会として、大阪維新の会や大阪府議会議員に対し、このような現状を改善して欲しいという要望を陳情し、今般、議会で「児童相談所所長による保証」が決まりました。
 国の制度ですが、多くの事ことが自治体単位に任されてしまっているので今後も全国の状況をより詳しく調査し、地域格差の是正にも力を入れて参ります。

 
・今後の活動方針や注力分野、新たな取り組み等

 当協会は、任意団体として立ち上げた2010年5月5日から、約10年を啓発に力を入れてきましたが、2020年より本格的に里親支援に切り替え「私たちでしかできない事」に注力していくことになりました。
 現状、当協会には、多くの相談が寄せられているので、個々のケースをしっかり検証し「相談事になる前にできる支援」を見つけるために相談事をデータ化して蓄積しています。

O'hana 親と子の絆を育むお手伝い

山田裕子さん

・活動の概要について教えてください。

 
 何らかの理由で、はじめての育児で頼れる人が身近にいない、子育ての仕方がわからないなど、育児不安やリスクを抱える家庭に対して、生後すぐから週に1回、6ヶ月の家庭訪問を通じ、愛着形成を育む子育ての方法を伝え、不安に寄り添い、成長や親子の愛着形成を一緒に喜び合うことで、良好な親子関係を形成し、乳幼児虐待を未然に防ぐことを目指しています。

・産後大変な時期にいらっしゃる方は支援してくれる団体等を積極的に探す事が難しいことがあると思います。支援対象となる方を見つける・相談してもらう、という難しさはあるのでしょうか?


 今までは、児童養護施設卒業生を対象とし、大阪や京都の児童養護施設にこの活動のPRに行き、支援を必要としている卒業生を紹介いただき、面談しプログラムについて説明させていただきご本人(当事者)にサービスを受けるか決めて頂いた。 家庭訪問というのも抵抗があるようですが、いい親になりたいと思うけれど初めての育児でわからないことだらけ、虐待してしまうのではないか、という不安もあるため、また実際に実家もなく支援してくれるような人とのつながりもないため思い切って受ける決心をされたのだと思います。
 訪問に関しては7~8年やってきて10ケースほどということでつながりにくいことはわかると思います。
 それから、週一回最低6ヶ月間の家庭訪問による育児支援ということで、訪問員もボランティアで続けるということはむつかしく、かといってその費用が潤沢にあるわけでもないので、なかなか広めることがむつかしかったと思います。トレーニングを受けた訪問支援員が安心して活動が続けられるための資金集めが課題だと思っています。

・コロナ禍において、支援活動としての変化、支援を受ける親御さん側の変化はあったでしょうか?


 コロナ下でも希望される(つながることができた)ケースについては産前から家庭訪問させていただきました。その方は安定して母子の愛着の絆もしっかり結べているように思います。赤ちゃんの成長も良好で家族関係も落ち着いているようです。
 他、継続して、フォローアップの形で支援させていただいているケースはあります。
もちろん手洗い、マスクを着け、ソーシャルディスタンスを取って話すということの配慮はして訪問しました。特に訪問を拒否させることはなかったです。

・感染症対策を取るのが難しい乳幼児を抱えた親御さんは平時に増して自宅に籠りがちになる印象があります。利用者の方からの声やエピソードがあれば教えてください。


 家庭訪問による育児支援で、お宅を訪問するので、家庭内での母子の関わりの様子がみえ、この様子(発達)を見て、コロナの中でも”頑張っているね!”と声をかけることができるので、親の自信につながっているのではないかと思います。子も休まず保育所に行き、親もアルバイトに出かけ、孤立することなく頑張っておられるように思います。

・紹介したいこと・伝えたいことがあれば教えてください。


 安定した子どもが育ち、また訪問支援を通してお母さんのエンパワメントもできるので、SDGsの3”全ての人に健康と福祉を”に当てはまる活動だと思っています。虐待予防に効果的なプログラムがあることを多くの人に知って頂き、活動に参加、応援して頂けたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願い致します。