ボラ協のオピニオン―V時評―

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大阪ボランティア協会常務理事太田 昌也

 このたび、常務理事に就任いたしました太田昌也と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
 先日、巡静一・前常務理事と同行して、日頃から当協会がお世話になっている関係諸団体の皆さまへご挨拶にお伺いさせていただきました。晧養社をはじめとする関係諸団体の皆様方、多くの企業の皆様方、そして行政や社会福祉協議会の皆様方、それぞれに当協会に寄せておられる大きな期待をお聞きして、身の引き締まる思いがいたしました。
 考えてみますと、大阪ポランティア協会は、会員の皆様方を初めとして、大変多くの皆さまから寄せられた浄財をお預かりして事業を展開している訳です。昨今、各地で公益法人の汚職事件など、不明朗な会計処理が問題になっておりますが、襟を正して取り組まねばと痛感しております。
 NPO法案の国会審議が間近になるなど、最近非営利団体には追い風が吹いており、(法案の中身には問題点もありますが)社会的な認知が進みつつあります。市民セクターが力をつけることが、其の市民社会創造への道であると考える人々が増えつつあると言えるのではないでしょうか。
 しかし、一方で、NPOの多くはマネージメントの能力に多くの課題を抱えており、家計簿に毛が生えた程度の金銭出納帳で会計処理を行っている団体が数多くあるのが現状です。また、人事の面でも実権はこく少人数の者が握っており、大半の役員は添え物にしかすぎないという閉鎖的な団体も多いように感じられます。
 最近、行政の情報開示を求める運動が全国各地を席巻しており、オンブズマンなどの活躍によって、不正支出がどんどん明るみに出ておりますが、我々NPOの者にとってもけっして他人事ではありません。不正な金銭処理をすることなどは論外ですが、「私たちは社会的に価値のある事業を行っているのだから」というだけでは、社会の支持を得ることば困難なのではないでしょうか。
 「多くの人々から寄せられた浄財をお預かりして、事業をさせていただいてる」という意識をもって会計処理を行い、できるだけ多くの情報を開示して、風通しの良いクリーンな組織にすることがNPOの責任だと感じております。
 当協会では、アソシェーターと呼ばれるボランティアスタッフが事務局員と協働して事業を運営しておりますが、設立当初からできる限り民主的でオープンな運営を心掛けて参りました。私自身も昨年度まではアソシェーターとして、一人のボランティアという立場から運営に関わっておりました。今回の人事によって、はからずも私は事務局の一員という立場になる訳ですが、今後もクリーンでオープンな組織運営を心掛けていきたいと思います。
 最後に、読者の皆さまのいっそうのこ支援をお願い申し上げまして、就任のご挨拶とさせていただきます。

市民活動情報誌『月刊ボランティア』1997年4月号   (通巻324号)

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